「峰不二子という女」(以下、峰不二子ちゃん)観ました。↑人生初に描いた不二子ちゃん。
もともとルパン作品は細切れに観てて、むしろ「パンチザモンキー」のほうがなじみが深いっていうライトもライトな感じです。キャラと大まかなストーリー以外知らないと言ってもいいです。
めちゃくちゃおもしろかった!!好きなアニメーション作品ベスト3に入る。
次元のスピンオフ映画が公開されてたのも今日知りましたよ!ナンテコッタイ/^o^\と思ってたら速攻BR発売決定になっててさすがルパン一味は仕事が早い。こっちもそのうち観ようと思いますぞ!鮫肌男〜の石井監督が参加してたらこっちも絶対カッコイイに決まってる…
全体的な感想。
・とにかくキャラクターデザインや映像効果や音楽が最高にスタイリッシュ。スタイリッシュって言ってもいろいろありますが、60・70年代が好きな人にはたまらないスタイリッシュ。2000年初頭に京都メトロとかで小西康晴さんのDJイベントとかにいっぱい行ってた層とかにはとにかくドンピシャじゃないでしょうか。背景も、さりげなくルパンの隠れ家の背景に北欧の有名なデザイナーの柄(パントン)使ってたりとか、勿論不二子ちゃんはじめ女性キャラの衣装もレトロエロい。
OPの語りや映像もすごくよかった、とくにタイトルバックがめちゃくちゃカッコイイ。心臓だけを動かしながら何度でも観たい!
・60・70年代を意識しつつも、古くささは感じないのはテンポが良かったからかも。音楽はジャズからブラジリアンまでこれもやっぱりオシャレ。でもさりげなく使っているので嫌みがない。通常のアニメだったらもっとアップテンポな曲を使うところでピアノジャズとか流すところがむかしのルパンっぽい、のかな?ヤマタケさんがサントラ担当されてる昔のルパンとか、当時の日本映画にもそういうところがある、ような。
・キルラキルの手描きっぽい効果にいたく感動した私ですが、峰不二子ちゃんではほぼずっと手描き。カラーリングも全体的にシックで、そこにときどき派手な衣装の不二子ちゃんが飛び込んできたり、寒色系のパステルカラーで幼不二子ちゃんの回想シーンが飛び込んできたりする。この幼不二子ちゃんの回想がまた、ゴシックホラーな雰囲気で、この作品に古さを感じさせない要素の一つかなって思います。
・ストーリーの感想。
オスカー抜きだと好きなのは2・3・4・9話。特に2話、よかったですね〜別にイタリアンマフィアだから高評価なんじゃあないんだからね!次元絡みのストーリーはどれも面白い。
1話1話がオムニバスのように見えて、最終話まで観ると一つの話だったことがわかり、最初からまた観たくなります。不二子ちゃんの過去?にまつわる場面はどれも幻想的でちょっと「ケイゾク」っぽかった。ネットの感想とか観てると「ハードボイルド」とのことでしたが、そうでもないです。「ゴルゴ13」のような雰囲気っていうご意見もありましたが、ゴルゴ13はハードボイルドだけど峰不二子ちゃんはマイルドなハードボイルドかな。だってゴルゴ13は任務の為に冷徹に殺すし、漫画の中で女も子供も死ぬし、救われた話なんてほとんどなくて、そんな過酷な任務をこなす謎のゴルゴ13に悲哀の影を垣間みるシーンスがほぼないという具合だし…
峰不二子ちゃんでは、「いい人」「罪のない人」は(最終話をのぞき)ちゃんと助かるし、悪人は死ぬし、不二子ちゃん達はたまにお宝ゲットできなかったりするし…全体的に後味が悪い話がないのも観やすかったです。
・不二子ちゃんのキャラ
なにせTVシリーズも詳しくなるほど観てないので、不二子ちゃんには「敵にも味方にもなるけどルパン達とは馴れ合わない謎の超絶美女」のイメージがあったけど、そのままのイメージでした。無敵かとも思ってましたが武器は女であることだけっていうのも意外だった。後半のヘタレぶりは何事かと思ったけど、全話とおして可愛かったな〜。惜しげもなく脱ぐところも芸術的だから為せることでしょうか。他のシリーズはどうかわかりませんが、このシリーズの不二子ちゃんの武器は「女であること」なのだから別に性を武器にしたってええやん、と思います。そのあと1stの1話を観たら、敵のおっさんにちょっと胸の間をなぞられたくらいで動揺してたんですが、あれってあのアニメ公開当時の日本の表現規制とか風潮もあったんじゃないかなー。何せ水着の幅太すぎの時代だし… なので、あの不二子ちゃん像は今だからこそ描ける不二子像なんではないでしょうか。個人的には峰不二子ちゃんの不二子くらいクールで、でも子供には容赦する、みたいなところすごくイイと思います。
で、この話で不二子ちゃんのミステリーは明らかになるのかというと、それはやっぱり……
・その他のキャラ
全体的にカッコイイ。ルパンはひょうひょうとしてて、今まで観たルパンよりギャグっぽさはないけどそこがまた良かった。イイ男、って感じでした。最後に「ふ〜じこちゃ〜〜ん」があったのもよかった!最終話に近づくに連れて、不二子ちゃんに一番近い男になっていくのもグッと来ました。ルパン脱ぎはしなかった。
次元は寡黙で口悪いけどなんかいい人そう、2話・9話のエピソードがよくてね…次元の女絡みの話はどれも面白い。ルパンとは腐れ縁で?だんだんつるんでいくんですね。
五エ門はどうしてこうなった……全話通してこの人だけマイペースだった……和みキャラだった……最終話付近になるとだれもがシリアスなムードに包まれる中、最後までマイペースだった……
銭形のとっつぁんは銭形のとっつぁんって呼んじゃいけない感じ。きっと銭形にカメラ向いた時だけオスカー視点だったんだな??私の知ってる銭形と違う。この銭形だったらルパンすぐ捕まえられるんじゃ…?
さて、オスカーについても書いたのですが長くなったので次にまわします。
オスカーが嫌いな腐女子なんていません!!