今日ブチャラティ誕だから「イル・ポスティーノ」観ようと思って、観ました。初鑑賞です。なんか大学の頃映研の友達が観たって言ってたようなっていう淡い印象だったんですが、ブチャラティが観た映画なんだなーと思ったら最初のほうでもう心に迫るものがありました。

観終わった感想。

ブチャラティ映画の趣味よすぎるやろ…!!!!!!!まず曲がいいですね!

しかも舞台がナポリ近郊の漁村…ピンポイントで出身地じゃないんですか…

イタリア人にとっては田舎町っていう感じだと思いますが、日本人からすると何だか景色もいい…

とりあえず「ブチャラティがなんでこの映画が好きなのか」を念頭において観るようにしてたんで、あの景色もこの景色もブチャラティの故郷とかぶるのかなーなんて思うとちょっと別のところで泣けてきます。彼がこの風景を見ることは、ギャングになったらもうほぼないといっていいですもんね。たまにゴルゴ13とかで里帰りしてる殺し屋とかいますけど、大体そのあと死んじゃうし。

♡とりあえず真面目な感想

素朴で美しい風景と、穏やかな音楽と、主演のマッシモ・トロイージのどこか憎めないキャラクターが癒しにもなったりしますが、より出身地に近いブチャラティには余計にそうだろうな。

ただその日を生きるだけだった青年が、偶然出会う偉大な詩人ネルーダ氏と交流を持ち、次第に自分らしい生き方を掴んでいく、という流れは、まさに人との出会いが自分の運命を左右していくしずかな人間ドラマでした。

もしマリオがネルーダ氏と出会わなかったら。もしかしたら彼は死ぬことは無かったかもしれませんが、一生ただその場を生きるだけで、最終的に彼が得た美しいものすべては彼の手には入らないかもしれない。もし「若くして死ぬ」ということが彼の運命なら、そこに至るまでの過程を、ネルーダ氏を出会うか出会わないかが(彼が「郵便配達人になる」という選択をするかしないか)大きく左右することになるのです。

なんだかちょっと、だいぶ穏やかさは違いますが5部のテーマに似てるかも。

「人間であることに疲れた」という詩のフレーズが登場するのですが、ギャングの世界に身を投じたブチャラティも同じように思ってたのかなーとも。

ブチャラティがあのまま何事も無く漁村で暮らしているままだったら、もしかしたら彼のように無為に日々を暮らしているだけだったかもしれないし、恥パのifのように勉強熱心な青年になったかもしれません。どっちにしても、今のブチャラティじゃないことは確かだし、ジョルノには出会わないしで、彼の人生の実り的にはどうなんだろうっていう…

余談ですけど、恥パでブチャラティが読んでたマキャベリを、ジョルノの愛読書のレミゼでユーゴーさん全否定だったので、もしかしたら出会ってたら話が合わないかもって思いました笑

♡不真面目な感想

・主演女優のマリア・グラツィア・クチノッタさんがジョルノに似ている問題

画像だとピンと来ないので映画見て下さい、似てるので… 顔のパーツの配置とか、気の強そうな目つきと鼻先とかスゲー似てるんで!!ジョルノって女顔だったのか…とあらためて5部を読んだらたしかにブチャラティはイタリア男性っぽい顔立ちに描かれてるなーと思いました。ジョルノはハーフだからちょっとマイルドになってるのかな。

ブチャラティも絶対ちょっと似てるって思ったはずだ!!

・ルカの右目とかサッカーボールとかオマージュしてる疑惑?

マリオとヒロインのベアトリーチェ(※黄金の魔女ではない)が出会うシーンで、サッカーゲームをするんですが、そのシーンがまたエロくてですね…

ベアトリーチェが口にくわえたサッカーボールが、奇しくも眼球大。

その後もそのサッカーボールは思い出のアイテムとして登場しまくるんですが、もしかしてジョルノの手ににぎらせたそれちょっとオマージュしてますか…?!さすがに目玉を口に入れるのは倫理上アレだから指(もどうかと思うけど)とか…

ジョルノと協定結んだあと、サッカーボールが背中に当たるシーンも、ブチャラティの子供に優しい一面を表すと同時に「実はあの目イル・ポスティーノのサッカーボールなんだ」って「隠喩」だったりして… ないか…

とにかく、いい映画だったのでDVDとサントラとパンフレット買おうと思いました。

ジョルノの好きなレミゼはあと3分の1くらいで読了なんですが、そっちも読み終わったら色々語りたいです。

とりあえず映画の趣味がいいブチャラティに敬意を表して、ASBではダウン中にセレクトボタンを押すのは極力やめよう…と思うのでした…

→ジョルノの好きなレミゼの感想はこちら。