全部が荒木先生の言葉で書かれてる本だなんて、そんな…贅沢すぎますッッ!!
まだ読んでない方は「ホラー論」→「映画の掟」の順番で読むのをおすすめです。

すごく勉強になりました。荒木先生が何を思いながらジョジョという作品を執筆しておられるのかが伝わってくるし、普段私がほとんど見ないジャンルの映画ばかりだったので興味がわきました。見たことあるのもいくつかあったけど…
まずホラーですが、ホラーは元々和製が特に苦手で、ゴールデンタイムにバラエティで取り上げられるホラー要素すら見れないです。エロ並に規制されたらいいと思ってるくらいです。でもそれは、「自分の身近にいかにもありそうだから」が理由なんですよね。この年齢になっても怖いものは怖いです。

でも、ホラー論で取り上げているものはほとんど海外の作品です。それにその理由も、荒木先生らしいと言うか、そんな至った見方でホラー映画を楽しむ人がいることにまずびっくり。そしてチョッピリ納得。
私が感じ入ったのは『人間が「善い」と感じるものだけを見ていては本当の「善さ」は描けない」(かなり意訳)というところです。ここで紹介されている映画はあらすじを見るだけでも気分が悪くなりそうなものも結構あるので、本気でホラーが駄目な人はキツいかもしれないんですが、それでも納得してしまいました。
荒木先生が、あんなに心根すらも輝いて見えるジョルノを5部の最後まで描けたのはきっとこれがあるからだって思います。

それからもう一つ、5部専攻ならおさえておくべきことも「ゾンビ映画」の項目で書かれてます。私はこれ、なるほどなあって思いました。ますます、私たち日本人の感覚では、ジョルノとかブチャラティの気持ちを推察しづらくなるなあ、とも。少なくともそれに触れておくことは、二次創作をする上でも大事なことだと思えたし、また一つ勉強すべき項目が増えて嬉しい限りです。
でも…でも… あの監督の映画は無理…無理です……
以前同じ監督の別の映画情報をたまたまネットの映画サイトで見たことがありまして。これがもうスプラッタ&エグい描写の連続で、ストーリーそのものは面白そうだったんですがこの監督独自の演出がこうなのかもしれないです。同じアンデッドものでも、バイオハザードは大丈夫でもこっちは無理…

「夫夫漫才ギャング☆スター@まだまだネアポリス」で描いたこれですが
20141119

この「ジャッロ」ジャンルの代表的な監督さんなのです。「イル・ポスティーノ」におそらく究極に癒しを求めているであろうブチャラティとは真逆のジャンルです。気になる方は「野獣死すべし」というタイトルで検索してみてね。でも画像がかなりスプラッターだし残酷だしなので、苦手な人は本当にやめといて下さいね。

あと余談だけど「ナインスゲート」の話題があったのも嬉しかったー。私はあの映画を「パッケージ裏にいる主人公が上田次郎っぽい」という理由で観たんですが、中身は上田じゃなかった。気絶しなかったし文字通りのどん超だった…
まさか露伴ちゃんのモデルキャラになっているなんてビックリですよ!上田って言ってゴメンナサイ!
「ナインスゲート」は原作の小説も面白かったのでおすすめです。タイトルは何故か「呪いのデュマ倶楽部」だけど。
それから荒木先生のいう「ホラークイーン」私だったら間違いなくミラ・ジョヴォヴィッチですね!

映画の掟の感想はまた後日!