ブチャラティの墓参りに行くトリッシュの話、ということでぞんあまでラノベ1位になってたのこれブチャ売れ現象?
そんなわけで読みました!例によって偏った感想などを述べたいと思います。ネタバレを見たくない方は閲覧注意です。

2016年追記:「ブチャラティ トリッシュ」の検索結果の上のほうに出てしまっていて、期待された方には申し訳ありませんがタイトル通りジョルノとブチャラティの話題に特化しておりますのでここから先の閲覧はご注意下さい。

覚悟はいいか?オレはできてる。

お話自体は20ページですぐ読めるんですけどなにせ情報量が濃いです。
恥パ本編でフーゴの見た夢がアレだったもので、書き下ろしもそれっぽい要素があるのかなーと思ったらそれもなく。あと、ブチャラティのお母さんが出てきます。この2人の会話とトリッシュの回想がメイン。

まずブチャラティのお墓に注目。「決して大きくなく、品の良いささやかな装飾が入っている」
そのとなりにはお父さんのお墓。えらいなブチャラティ… こんなかんじかな。
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トリッシュは葬式には参列するのをジョルノに止められたそうですが、ここでささやかに疑問があります。
喪主、誰?
普通に考えたらジョルノ?
ここで小生「誰が殺したコマドリを」の歌を思い出しましたが、ジョルノは鳩だね♡と思うより先に「クックロビン音頭」が出てきたので安定のギャグ脳です。
ディアボロとの事を一般人のお母さんにわからないように言うところが大人だなートリッシュ。

トリッシュの持ってきた花にも注目です。
白いチューリップ。それ自体は悪くないのにその理由が「何だかブチャラティの髪型に似ているから」
トリッシュさん!?これはもう白いチューリップの花束抱えたブチャラティや、ジョルノが育てた球根から咲いた白いチューリップの中に小さなブチャラティが、やら、ブチャラティの球根(意味深)やら、ブチャラティのめしべ(意味深)やら、二次創作にも白いチューリップが咲き誇る未来しか見えません。

ここまでで2ページ。ほら、濃いでしょ!?

このままでは永遠に終わりに辿り着けないのでさくっといきます。

トリッシュの回想シーン。コロッセオでブチャラティのなきがらに遭遇したジョルノ達のシーン、おおおこれ書いちゃったのか…と戦慄しました。
上遠野さんのジョルノも、結構クセがあるなーと思いながら読んでましたが今回も上遠野ジョルノ節炸裂。まあ、スタンドが針目縫なブチャラティに口を縫われ日本刀ふりまわしてた某ジョルノよりは、ジョルノっぽいでしょうか…笑
ミスタと4の場面は、恥パの本編を読んでも思うところがあったところが確実になった感じ。いつか漫画にしたいです。
ジョルノが、「ブチャラティは誰かに背中を押してもらいたがっていて自分がそれをしただけ」というのは私も同じように思ってたので頷いてしまいました。
つねに亀を抱えてるジョルノが何だかトンちゃん係のあずにゃんみたいで微笑ましいじゃねーの…と思いながら読んでいたら…

ジョルノ、ブチャラティの死体の傍らに膝をつく。

ジョルノ、「その蒼白の顔をそっ、と撫でる。」(原文ママ)

ジョルノ、「真摯に、囁くように語りかける。」(原文ママ)

ここで改ページです。もうジョルノとブチャラティ好きのテンションははじけるレモンの香りです。ページをめくるのが恐ろしい!そしてジョルノは開口一番

「最初に会ったとき、君に頬を舐められたな、ブチャラティ」

!!!!!!?????

何を言うかと思ったら何を言うんじゃ!!!???

真摯に囁く言葉がそれかい!!とか、ブチャラティにまで「君」かい!!とか、色々言いたい事はありますが

ジョルノの中でそれ忘れられてなかったのか・・・・・・・・・・・・

というのが一番大きいです。きっとブチャラティ本人もあんまり覚えてないよそれ!覚えているのは読者だけだと思ってた。ジョルノもバッチリ覚えてた。
言ってみればこれは承太郎が花京院に「最初に会ったとき、おれのへたくそな絵を描いていたな」と語りかけるようなものです。たぶん。ジョジョの流れ的に忘れてしかるべき演出の一部だったと思いたかったです。でも、ジョルノとブチャラティにかんしてはそうじゃあなかったんだなあ。

ここで勘違いをしないでほしいのですがジョルノは大真面目です。
大真面目にこんな思い出をブチャラティだけに語りかけているのです。ああ、なんという、愛はオメルタ…✌(◔ڼ◔)✌ 美しすぎますッ!

それにしても上遠野ジョルノ節はほんとすごい。本編で一回もブチャラティの事「君」って呼んでないジョルノだったのに…なんとなく、ジョルノって自分と同等のポジションや敵相手にそういう呼び方をする事が多いようなイメージで、ブチャラティには二人称「あんた」を貫いてたと思うんで衝撃でした。いえ、あの、スタンドがグランクチュリエのブチャラティが怒った時も某ジョルノは「君の気のせいだ」って言ってたけどあれはパラレルだし…

囁くように言ったんだったら他の人には聞こえないですよね。ジョルノとブチャラティが2人で話をする時はいつも2人きりだったからその延長が無意識に出ちゃったりしたのかな。
「君」呼びのジョルノ新しいな…でも本編でジョルノが「君」って呼んだらブチャラティ混乱すると思うよ。
でもスピンオフの小説で「君」呼びをして下さった事で、脳内イメージソングの二人称が「あんた」じゃなくてもオケオケオッケーになったのでベネです。

更にまだケーブルカーの話を引っ張るジョルノ。

「しかし、もう嘘はつかない。君の魂に懸けて、それを誓う」

なんか誓ってる!!!!!??????っていうか、自分のじゃないんだ笑

まだブチャラティが空の上で見守るモードだったら「オイオイオイオイオイオイ」って露伴先生風に突っ込む事必至…と思ったけどブチャラティだから「よくわからんがそういうことでいいんじゃあないか」って納得するかな。
あのちょっとジョルノをビビらせようと思ってやった事が、まさか魂に懸けて誓われちゃうなんてジョルノの思考回路どうなっちゃってるの?!ミスタのポリシーというかアイデンティティの「4」にこだわるのはぼくには関係ない、とキッパリ言ったばかりなのに…ブチャラティの特技?にはしっかり踏み込んでしまうなんて…!?
でもこれ、結構重い台詞ですよね、だって今後ジョルノがウソをついたら。ジョルノにとってブチャラティの魂はそれだけ軽かった、ということになってしまいますから。ジョルノのとくいな「スマン、ありゃウソだった」が見られなくなるなんて/^o^\

そしてそれがそのまま新生パッショーネの礎になってしまった。

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これまでジョルノとブチャラティといえばこれ↓

みんなネタ扱いだったのにジョルノにとってはこんな衝撃体験すらも自分がこれから背負っていくパッショーネの礎にまで昇華してしまうなんて…魂に懸けて誓われちゃうなんて…もうASBのブチャラティ選択台詞その2すら神々しく思えるようなそうじゃないような?あんたその台詞に魂懸けて誓われてるで…って誰かあの杉山ブチャラティに教えてあげてください多分喜んでくれます。
深く考えると頭を抱えそうなので考えるのをいったんストップしました。

もうジョルノのブチャラティメモリーのくだりが衝撃すぎてそのあとの展開が余り頭に入ってきませんでした。
ブチャラティに関わった人は彼の死を悼むあまりに先に進めなくなってしまったけど何らかのきっかけで恥パのラストではフーゴもトリッシュも前に進めるようになってよかったです。

そして物語はエピローグを迎えるわけですが。
ブチャラティ母はトリッシュに「ブローノは自分ではなく父を選んでしまった」と言います。トリッシュは「ブチャラティの遺志を伝えてもらえなかった、ジョルノには夢があり、悲しみを力にかえて生きていけるけれど私には出来ない」と想いを馳せます。

ブチャラティが自分の幸福のために選んだ相手は…
ブチャラティが天に昇る間際に想いを伝えた相手は…
ジョルノに「夢」という言葉を教えてくれたのは…

と、いう面に目を向けてみるともう、ほら、ねえ!!

更に追い討ちをかけるように風がブチャラティの花びらを散らしたりします。こっちは腐女子だから!感受性強いから!そういう表現はライフがメーター振り切るから!!

すいませんいつもこんな落ちで…真面目に思うところはいつか作品で昇華させたいと思います!

とりあえず白いチューリップがもう普通に見られない。