図らずもお彼岸は政長さんウィークになってしまいました。

「花の乱」は1994年度のエネッチケー大河ドラマです。政長さんの死後501年後の作品という何かの因縁を感じずにいられないッ!!
主人公は日野富子。足利義政の正室の女性です。しかもキャストが超豪華。野村萬斎=細川勝元とか、富子(少女)=松たか子とか、義政(19)=市川海老蔵とか、小林幸子も出てるし、何というか気合いがスゴい…のに、室町時代がマイナーなおかげであまり視聴率は伸びなかったらしい…

もちろん我らが政長さんも出てきます。キャストは赤羽秀之さん。とってもイケメンである。とってもイケメンである。とってもイケメンである。
このサイトはアニキ中心サイトなので、政長さん寄りでの感想になります。政長さんはどっちかといえば主役サイドに敵対する立場なのですが…ネタバレも多く含みますのでこれから観ようかな、という方はご注意下さい。

まず第1話。
開始4分で政長さんが登場する。その腰元にはしっかりアニキ(多分)。この時の政長さんのポジションは「宿老」。多分22歳くらいです。22歳で幕府のナンバー5以内のポジションに就いているなんて政長さんスゴいよぉ!!
なにやら、政治の難しい話をしています。台詞の歯切れもいいです。そんな難しい言葉で喋ったら通常の人間なら途中で盛大に噛みます。
多分この時のアニキは…

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寝てる。

あと、みんなで能を観覧するシーンでも政長さんが登場します。
能といえば、この間おすすめしていただいた、世阿弥を題材にした「華の碑文」っていう小説がスゴく面白くて…最後のほう泣いちゃったよね。雅なことはよくわからん、とか言ってる場合ではなかった。

でも多分、この時のアニキも…
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寝てる。

そして第5話にして、戦支度の政長さんが拝めます!!鎧着て馬乗ってるゥゥゥ〜〜カッコイイ〜〜〜〜〜!!!
このあたりまでに富子の出生の秘密とか幕府に鍋まく陰謀とか色々あってそれはそれで面白いんですけどもともと政長さんが観たくてこのドラマを観はじめた私、リプレイ!せずにいられない!
このときのアニキは普段着からちょっと派手な刀装にお着替えしています。軽歩兵並から投石兵特上くらいです。わかるぞ、アニキの血がたぎっているのが!!

アニキに限らずですが、このドラマを観ていると室町武士というものがいかにヒャッハーなのかわかります…たとえば山名宗全の配下の武士たちとか、戦でケガするとか死ぬとか全然怖がってなくて、「次の戦はどこでございましょうか!!!???」とかキラキラしているのです。
「儂らだけでも充分ですわい」「いやいやワシの出番も残しておいてくれよ」等のとりあえずよくわからないけどめっちゃ戦好きで強そうなオーラがいっぱい出てます。山名宗全にかぎらず他の武家(もちろん畠山家も)も同様でしょう。
アニキの血がたぎる背景はこの時代を通じて造られたのかもしれない…

で、この時の政長さんが何をしていたのかと言うと。

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宿敵、畠山義就の家にカチコミどころか討ち入りに行っていました。(テレレー♪ テレレー♪ ←あのテーマ)

しかも、義就とその父(政長さんにとっても養父)が御所で義政将軍に「お前ら仲直りしろよ」「ですよね、やりすぎでした。善処します」とかそういう会話を交わしていた矢先に、予告無しに。
私のこれまでの政長さんのイメージって、結構ジョナサン・ジョースターだったんですが…政長さんもこのドラマに於いては、紳士というよりはヒャッハーな室町武士だったってこと……

これ、ドラマだけ観たら勿論政長さんが何してくれとんねん、という感じではあるのですが、政長さんの生い立ちを鑑みたらこうなっちゃってもしょうがないかなって気がするんです。
次期当主に、とわざわざ政長さんを養子に迎えた養父が、側室だか娼婦だかに生ませた子供(義就)を「自分の子供のほうがかわいいからこっちが跡取りな」と勝手に変更して政長さんが7歳くらいの時に義就を引き取る。で、こういう場合政長さんはどうなるのかというと、あっちこっちの家をたらい回しにされた挙げ句出家でしょう。本人としてはたまったものではないだろうし、先に兄である弥三郎さんが政長さんが17歳の時に亡くなっているので、彼の思いを継いだ、という側面もあるのかもしれません。
また、彼の周囲には義就ではなく政長さんを次期当主に据えたい、と考える家臣たちも多く、さらには両名をそれぞれ支持する有力な大名のバックグラウンドなどもあり…畠山家の内紛は政長さんと義就だけの問題ではないところがややこしいところのようです。
私も半年間勉強していますがいまだに全貌が掴めません\(^o^)/

話はアニキに戻りますが。
大体いつ頃から政長さんの佩刀になったのか、という謎が尽きないんですよね。
もともと、畠山家に伝わっている吉光であったとするならば、まず兄の弥三郎が佩刀していたはずですが来歴に政長さん以前の畠山の名前は存在しません。また、「畠山家」そのものに伝わる名刀であれば、義就が幕府の名の下に畠山家の家督を継承したときに吉光は義就のものになってしかるべきです。
しかし、あくまで史実は、「薬研藤四郎の主は畠山政長である」としています。
つまりは、「畠山宗家当主」でも「尾州畠山家当主」でもなく、アニキは「畠山政長」の佩刀として存在していたのかもしれません。
その出会いについてはスゴくドラマチックな想像してますが、うーん、そのうち描ける時が来るのだろうか……

以上の事を想像しながらお話が進んでいきますが、政長さんは8話以降しばらく出てきません。どうやら、義就と合戦したりして忙しいらしい。再登場は15話くらいです。
再登場する頃には義就が目指していた管領職にあっさり就いていますが、宿老だった頃と着物が変わっていないのはどういう事だ!笑

ちなみに将軍の神社の参詣にお付き合いしたり等、相変わらずアニキの眠気を誘う仕事をされている。

ここで、そろそろ応仁の乱直前まで話が進んでいます。
山名宗全と日野富子が結託したくだりを受けての政長さん

「日野富子の色香にでも惑わされたか」

俗い!!政長さん俗い!!!!!数年間大阪の山で合戦したのち幕府のナンバーツーに就任したというヘヴィな生活送ってるわりに、何ごともなかったかのように登場するさわやかイケメンでありますが、急に変な事言うから萬斎勝元にもスルーされる始末。
あんまり語れませんでしたが、細川萬斎もすっごくかっこいいです。陰陽師っぽい笑 政長さんの後ろ盾をしてて、結構タッグ組んでるので2人で登場するシーンもあって目に優しいです。
義就は…ちょっと濃すぎないかな……まずもみあげ剃ろう…

最初にも書きましたが、何せ日野富子が主人公なもので、政長さんの描写はあまり多くはなく、あっても結構あっさりしてはいるのですが、おそらくアニキが育った最初の戦場である室町時代を映像化した作品、というのは本当に貴重なのでエネッチケーありがとう、というかんじです。
まだここまでしか観ていないので続きは後日。