好きなキャラの好きなものは触れておかないと気がすまないシリーズ音楽編、これで多分ラストです。

■ジェフ・ベックの後期のアルバム聴いたよ!

アルバムが沢山出ているので、いくつかのレビューを読んで前情報を仕入れておくと選びやすいと思います。
私は、動機が不純すぎますがジョルノが物心ついてロックとか聴きそうな年代に出たもの&UKクラブミュージックっぽくなった&現代風のサウンド(ベスト盤は69年発売のせいか60年代っぽい曲が多い)、ってことでいい感じの予感がしたのでまず「フー・エルス!」を選んでみました。どのみちそのうち全部聴いてみるつもりだけど。

ベスト盤みたいにボーカルのいる曲はなく、全部インスト。ロックばっかりというわけでもなく、テクノをフューチャーしてる?せいか民族音楽っぽいのもあります。でもなんだか統一感はあるかんじです。しかもこのアルバムを発表したとき55歳。全然古さを感じさせないし、これまでのスタイルに新しい要素を色々取り入れて作品を発表するっていう柔軟性と若さ、見習いたいな…!!
肝心の内容は、冗談じゃなくかっこよすぎる。アルバムタイトルを日本語にすると「他に誰が!」こ、この唯一無二感!タイトル負けは勿論していないッ!こ、こ、こんなアルバムを気に入って聴いてるジョルノがますます輝いて見えちゃうじゃあないですかー!!とくに1曲目「What Mama said」と2曲目「Psycho sam」がヤバい…実際ASBでBGMとして使用したところジョルノのテンションが上がったのか、久しぶりにCPUジョルノに敗北しました\(^o^)/ジョルノの好きな曲でジョルノでバトルする…幸福というのはこういう事だ……っていうか、5部がアニメ化したらサントラに是非このアルバムを全曲大枚はたいて使ってほしいです、ベック先生印税あんまり入ってないらしいぜ…>< ジョルノも喜ぶし一石二鳥。

うまく言えないんですがベックの曲も、ジョルノ本人と同じようにそのかっこよさに嫌みがないんですよね。さわやかにクールで深みがある。それでいてミステリアスでグイグイ来る。8曲目の「Even Odds」もなかなかに力強いなにかが胸の奥に浸透してくるような感じがあります。うーん、すごい!他の曲もかっこいい。
75年に出た「Blow by Blow」も個人的には「Who else!」ほどではないんですが好きです。意外に明るくてポップな曲調が多いような…もっと尖った曲ばっかりかと思ってた。70年代だからだろうか……
ジョルノはホントに好きな音楽も好きな映画も一貫性あるなあ…
何度も言うけどこれまで音楽面は避けててホントーーーーーーーーーにすいませんでした!!!!!!実は良さがよくわからなかった以前、その事がものすごく悔しかったんだけど…今回それがなくなってよかった。
ジョルノのおかげでアニソンとクラブ系オシャレ音楽と偏ったJ-Popしかほとんどきかなかった私もチョッピリですがUKロックにふれることができたよ!ありがとうございましたッ!次はジョルノの生まれた年に出たやつを聴いてみるか…「フー・エルス!」のライナーノーツでガッカリアルバムっていうのを見かけたけど聴いてみなきゃわからないッ

サイトの趣旨とまったく関係ない余談ですが、ベック先生は93年のジミ・ヘンドリックスのトリビュートアルバム『ストーン・フリー』で、『マニック・デプレッション』を演奏されているそうです。ジョジョ的にネタがいっぱいだァ!このサイトの趣旨と全く関係ないけど。

□アガルタはオレの黄金郷

…的な?「アガルタ」という言葉の意味。ちょっとオカルティックですね…でも心惹かれる言葉だと思います。
「ビッチェズ・ブリュー」よりだいぶ聴きやすいです。正統派ジャズでは勿論ないけどこっちだったら前に書いたジャズの聴き方がちょっとは通用するかも…?というか、これまで私がジャズだと思って聴いていたものの大半はほんとうに氷山の一角でしかなかったんだなーという印象。すごいことはわかる。今はそれでいい…好きかどうかと聴かれるとベックは好きって言えるけど、こっちはまだわからない…ASBでBGMにはとりあえずできない。戦意喪失しそう。たぶんブチャラティもテンション上げるためにこの曲聴いてるんじゃあないと思うし…?!

こちらも超初心者の私はいくつかのネットのレビューに頼りました。
中でも感銘を受けたのが、「マイルスの可能性は『ビッチェズ・ブリュー』で既に完成していて、『アガルタ』は発売前から時代遅れだった」というもの。衝撃でした。ベック先生がソロではじめてのインストのみのアルバムを発表してバカ売れしてたころ、マイルスはそんな事になっていたなんて…!というか、ジャズの流行ってよくわからないんですが◯○年代ってカテゴライズしていいような作品ではないことはわかります。
どんなに時代遅れでも、マイルス・デイビス本人が音楽への飽くなき探究を我が道突き進んでいった結果がこの作品、なのだそうです。ああなるほど…こんな世界でも信じられる道を歩いていたい、ってやつですね!ようやくつながったぞチクショオー!

□ベック=ジョルノ、マイルス=ブチャラティなところ

ジェフ・ベックは天才肌ながらメンバーと衝突が多く、最初ボーカル有りだった作品もついにメンバーが脱退してたりさせたり?してインストのみのアルバムを発表するに至った、という経緯があるそうです。でも基本的に一人だからってその作品が色あせる、ということはまったくなく、むしろ新しい要素をどんどん取り入れてその時代のジェフ・ベックの作品を作り上げているアーティストという印象をもちました。

たいしマイルスは逆で、時に総勢30人のマイルス=バンドの優れたリーダーとして力を発揮していたそうです。メンバーの個性を伸ばして全体的に更にクオリティを上げていく事に優れていたとか。また、曲そのものも「作曲した曲をみんなで演奏する」のではなく、個々のプレイヤーが創り出す音源を組み合わせて一つの形にしていく、というスタイルで、これもまたベックとだいぶ異なってます。「ビッチェズ・ブリュー」も実質的な作業は他の人に任せてたらしいです。

なんだか、これまで一人でなんでもやってきたジョルノと、メンバーや街の人々に慕われながらみんなをまとめてきたブチャラティ、それぞれの生き方がちょっと似てるような?フーゴは離別する時に「トリッシュがどんな音楽が好きなのかも知らない」と言いますがそれだけ「好きな音楽」というのはジョジョ5部の世界で重きを占めているのでしょうか。この異なる2人のミュージシャンの背景を含めて、今回いろいろと触れてみる事が出来てよかったな、と思います。

ここからは私見ですが。
ジョルノは好きな曲や物語に本人との一続きな一貫性を感じられるのに対し、ブチャラティはただもう複雑のひとことです。

麻薬を心から疎んじながら、ブチャラティ絡みの音楽は麻薬と切り離せないものであったり、あまりそういう発言はしないのにSFの元ネタはちょっと卑猥だったり、好きな映画にしてもいきなりやさしげなヒューマン・ドラマを選んでみたり。その裏をちょっと想像してみたのですが、こんなに複雑なのは他人にやさしさを振りまき続けるブチャラティ自身がだれかに「自分を理解してほしい」と思う心の現れなのかなと思いました。
そんなブチャラティの気持ちを一瞬で汲んだジョルノだったら、きっと「ビッチェズ・ブリュー」の価値も一瞬で理解できるのかもしれないですね。

というとても私らしい〆をして終わります。せっかく色々聴く事が出来たんだからいつか音楽ネタはどっかでちゃんと使いたいなー。

愛チュンにローリング・ストーンズとプリンスの「Gold Experience」とジェフ・ベックとマイルス・デイビス入れた「G&B」プレイリストを作ったら5時間になったよ!作業にぴったりだァ…(白目)

20140603

空気読みすぎな私の愛チュン。